マルチホップネットワークでの動的センシングレートと省エネルギー経路選択を統合したデータ収集の可能時間の延長

マルチホップセンサーネットワークにおいて,バッテリー駆動ノードによる継続的なデータ収集では,一定のセンシングレートによるバッテリー消費の増加とデータ収集可能時間の短縮が課題となっている.特に農業分野の環境モニタリングでは,環境変化に応じた適応的なセンシング制御が求められる.本稿では,マルチホップセンサーネットワークにおけるデータ収集の可能時間の延長を目的として,気象予測と実測値の差から得られる指数平滑スコア(sErr) をもとにセンシングレートを切り替える.この手法はOpenWeatherAPI の気温予測データと実測値との差分をEWMA と標準偏差で標準化し,レート判定スコアを算出する.ESP32 ノードとホスティングサービスのRender 上のサーバーで実装し,OpenWeatherAPIの予報データをもちいた実験を2025 年10 月13 日~15 日と2025 年10 月17 日~20 日の2 回行った結果,直近24 時間のデータポイントを利用することで,固定48 個のデータポイントを使用する場合と比較してセンシング回数を2505 回から1802 回まで703 回削減し,同一バッテリーでの稼働時間を2750[min]から4273[min] まで約1.55 倍に延伸できることを確認した.これにより,外部電源に頼らない広域センシングにおいても,高頻度監視と省電力運用を両立できる可能性を示した. ...