Kubernetesを用いた講義における課題の進捗にもとづくPodの削除によるストレージ使用量の削減

東京工科大学では,Kubernetes を用いたSite Reliability Engineering の講義を3 年生に向けて行っている.講義では,3 人から4 人で構成されたグループ内で仮想マシンを共有する.課題は,Pod が必要か不要か判断できないことである.判断できないとPod を削除することができないため,講義の進行を止めてしまう.提案は,Pod の不必要を課題の進捗を管理しているスプレッドシートから判断し,不要なPodを自動で削除することである.提案方式をもとにPython 3.10.12 を使用したソフトウェア,Google AppsScript を使用したソフトウェア,Google スプレッドシートを用いたスプレッドシートを作成した.評価実験は仮想マシンにユーザーを4 人作成し,管理者であるTA を1 人と講義を受ける学生を3 人とした.30分で課題を行い,全学生がすべての課題を完了した.作成された全てのPod,Deployment,Service,PVC,Secret が削除対象となった.課題終了後,ストレージは9.8GB 使用されていた.作成されたものは,Podが72 個,Deployment が6 個,Service が6 個,PVC が6 個,Secret が3 個であった.ソフトウェア実行後,ストレージは9.4GB 使用され,課題で作成された全てのPod,Deployment,Service,PVC,Secret が削除されていた.ストレージ使用量は,約4.1 %削減できた.全てのPod,Deployment,Service,PVC,Secret が削除されたため,新しくPod,Deployment,Service,PVC,Secret を作成する際に過去に作成されたPod,Deployment,Service,PVC,Secret が干渉することはなくなる. ...