RPSの低下検知に基づくファイルのコピーの中断と再開によるHTTPレスポンス数の減少の軽減
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- ラベル: CDSL-TR-123
- 公開日: Jan. 15, 2023
- 更新日: Jan. 15, 2023
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スナップショットを用いたバックアップによるファイルのコピーはCPU やメモリ,ネットワーク,ディスクというリソースを使用する.そのため,ファイルのコピーがそのEC サイトサービスの妨げになる.また,ストレージは増設できるがディスクI/O 速度やスループットは上がらないため,CPU やメモリを同じく増設した場合,ディスクがボトルネックとなる.よって,ファイルのコピーとEC サイトサービスのディスクへの要求が重なった時にディスク帯域幅の使用率が高くなり,EC サイトのサービスの妨げとなる.本稿では仮想マシン(以下,VM) 上のWordPress をEC サイトとし,そのEC サイトが1 秒間に処理を行うHTTP リクエストの数であるReqest Per Second(以下,RPS) の監視を行い,閾値と比較することでファイルのコピーの中断と再開を行う.閾値は1 秒間に100 アクセスを5 分間発生させる実験を5 回行った時のRPS の最低値とした.評価方法として,EC サイトへのHTTP リクエストとファイルのコピーを同時に行い,本提案とファイルのコピーをやめなかった場合のHTTP レスポンス数を比較する.結果として,HTTP レスポンス数の減少を62.3%抑制できた. ...