CPU使用量に基づく最小二乗法を用いたマイクロサービスの処理リクエスト数の上限の推定

IoT 技術の普及により家電やスマートフォンに留まらず幅広い分野で活用されている. IoT デバイスはバグの修正や機能追加のためのソフトウェアのアップデートを行う必要がある. しかし, その中でバッテリー駆動ではないAC アダプターやPoE から電源を供給されているIoT デバイスは, 更新の最中に停電障害によりサーバーとの通信が切断され, アップデートが完全に適用されずデバイスが正常に動作しなくなる. 本稿では, 障害が発生し不完全なアップデートになった際, デバイス側のプログラムのバージョンが稼働条件に満たないもののみを再送信することを提案し, 迅速な障害復旧を目的とする. デバイスが障害から復帰時にサーバーと通信し, クライアントのバージョン情報とサーバーのバージョン管理ファイルを比較する. その際に, 稼働条件に満たないバージョンがある場合, サーバーは再送信が必要な対象の更新ファイルを送信する. 基礎実験ではアップデートが正常に行われた状態とアップデート中に通信を切断した状態の比較を行った. 切断時について評価を行い, 送信されるセンサーデータは更新前と変わらなかったため,アップデートが中断されたデバイスは管理者が想定した動作にならない. 評価実験では, アップデート中に通信を切断した際に更新されていないファイルと稼働条件に満たないファイルの検出率と, アップデートを最初から行った場合と再送信した場合で復旧に要した時間がどれほど削減されたかを評価する. ...