マルチホップネットワークでノードの類似度を用いたクラスターヘッド選択によるノード間の電力負荷分散
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- ラベル: CDSL-TR-197
- 公開日: Jul. 31, 2024
- 更新日: Jul. 31, 2024
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広範囲なエリアでの環境モニタリングや短距離無線通信を用いたモニタリングを行う際に,複数のIoT デバイスを経由してサーバーまでセンシングデータを送信するマルチホップネットワークが用いられる.マルチホップネットワークにおけるノードはバッテリーを搭載した小型のIoT デバイスである.マルチホップネットワークではクラスターヘッドがAP モードでWi-Fi モジュールを起動し,データの中継を行う.AP モードの起動によりクラスターヘッドの消費電力量が高まり,デバイスの動作可能時間は減少する.クラスターヘッドの停止によってクラスターメンバーがデータの中継先を失う孤立ノードの発生が課題となる.本稿では,ユークリッド距離を用いて類似度を計算することで次のクラスターヘッドを求める手法を提案する.基礎実験では,クラスターヘッドとクラスターメンバーの消費電力量差を測定することで,課題の現実性と提案方式で用いるパラメータの有効性を確かめた.Wi-Fi モジュールのモードによる差は約12.33[Wh] となったが,クラスターメンバー数による差は約0.5[Wh] であった. ...