事前ソートによるWebアクセスログの検索時間の削減
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- ラベル: CDSL-TR-067
- 公開日: Nov. 30, 2021
- 更新日: Nov. 30, 2021
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Web サービスにおいてシステム障害が起きたとき,システム管理者はアクセスログを検索することで障害の原因の絞り込みや発生時刻を特定している.障害の原因特定を早くする方法はログの検索の応答時間を削減させることである.障害の対応が遅くなることは,例えばSLA の違約金を含む経済的損失につながる.システム管理者が障害を解消するためのログ検索における課題は検索結果のソートで検索に遅延が生じることである.なぜならアプリケーションノードごとにログがアクセス時刻順に生成されるが,複数のアプリケーションノードからログを集める場合,ログがアクセス時刻順に並ばないためである.また,検索対象が多くなるほど,検索の応答時間は長くなる.本提案は,あらかじめログをアクセス時刻を基準にソートして,検索対象を絞り込むためにステータスコードごとに分割して保存することでログ検索の応答時間を削減する.実験はログの配置と検索クエリを変えたときの検索時間を比較することで評価する.本提案は,障害が解消するまでの時間に含まれるログ検索の応答時間の削減により,経済損失を抑えることに貢献できる. ...