KubernetesのPVの閾値を用いたNFSサーバーストレージ管理によるストレージ容量の超過を延期
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- ラベル: CDSL-TR-189
- 公開日: Jan. 24, 2024
- 更新日: Jan. 24, 2024
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EC サイトの構築する際の手法として大きく,クラウドを使用する手法とオンプレミスを使用する手法の2 種類に分かれる.オンプレミスでEC サイトを構築する際には一般的にオーケストレーションツールとしてKubernetes,ストレージを管理するためにNFS サーバー(Network File System) を用いる.Kubernetes とNFS サーバーを用いて使用する際にKubernetes のPV(PersistentVolume) が効力を持たないため,閾値に関係なく容量を増やすことができる.それはストレージ管理の観点からすると問題である.そのような問題を無視したままEC サイトを運用することはNFS サーバー側にも支障をきたす.そこでKubernetes のPV に効力を持たせ,PV を用いてNFS サーバーのストレージを管理する方法を提案する.その際,Pod の数に応じて均等にPV の閾値を割り当てると,1 つのPod のPV が閾値に達した際に他のPod の空き容量が多くなってしまう.そこで全てのPod の増加量をもとに各Pod の閾値を算出する.この提案手法を用いた結果,3 年の運用を想定としたEC サイトにおいて,1 つのPod のPV が閾値に達した際,他の3 つのPod のPV の空きが合計3.7GB となり,比較対象の7.2GB と比較して3.5GB 空き容量を減らし,約50.6 %削減することができた. ...