業務開始時刻に完了させるバックアップに対する読み取り制御によるユーザファイルの転送時間の最短化
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- ラベル: CDSL-TR-209
- 公開日: Nov. 22, 2024
- 更新日: Nov. 22, 2024
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映像制作会社の社員(ユーザ) は動画ファイルを,他の社員に共有するためにファイルサーバへ転送する.ユーザは納期が近づくと残業のため,深夜に動画ファイルを転送する.ファイルサーバは,深夜を例とする業務時間外に動画ファイルをバックアップサーバへバックアップし,期限である業務開始時間までにバックアップを終了する.課題は,バックアップを期限内に終了させる条件下で,ユーザのファイル転送時間の増加を最小限にすることである.提案は,バックアップ速度に上限を設けることで,ユーザが利用できるディスク帯域幅を最大限とする.上限として,バックアップするファイルのサイズと業務開始時間までの時間から期限に間に合うバックアップ速度を求める.また,ファイルを転送するユーザの人数の増加によりバックアップ速度が低下するため,事前に低下するバックアップ速度を上限に加算する.評価として,バックアップ期限を60 分として100GB のファイルをユーザ3 人が転送した場合のファイル転送時間を提案方式の有無で比較した.その結果,ユーザのファイル転送時間は48 分46 秒から提案の適用により44 分3 秒となり,約9.7%短縮された.また,バックアップ時間は期限である60 分と比較して約1.9%早く終了した. ...