ファイル名およびファイルのハッシュ値の比較によるプログラムコピーを用いたスケーラビリティの向上
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- ラベル: CDSL-TR-068
- 公開日: Nov. 30, 2021
- 更新日: Nov. 30, 2021
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マイクロサービスは,エンドユーザーの増加に伴いリクエスト数が増加すると,サービス管理者はマイクロサービス単位でスケールアウトを行う.課題として,スケールアウトによりマイクロサービスの複製を行う最中にアクセス数の増加が継続した場合,マイクロサービスの起動が間に合わず,レスポンスタイムが上昇する.本研究では,異なるマイクロサービス間で,プログラムのファイル名の比較とハッシュ値の比較を行い,同一ファイル以外のプログラムをコピーする「DocCP」を提案する.マイクロサービスどうしでDocCP を使用し,リクエストの急増時に分散先を増やすことでレスポンスタイムの上昇を抑え,スケーラビリティを向上させる.評価実験は,Kubernetes 環境を用いてweb サーバーおよびロードバランサーを作成し,プログラムコピー前とプログラムコピー後の応答時間(レスポンスタイム)を比較する.結果として,プログラムコピー後は,レスポンスタイムの上昇を抑えることができた.また,ノード全体のCPU 使用量では,3500 [millicores] の削減ができた. ...