問い合わせメールとテンプレートを適用した検索クエリによるキャッシュヒット率の向上
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- ラベル: CDSL-TR-204
- 公開日: Aug. 05, 2024
- 更新日: Aug. 05, 2024
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ログは,システムの障害発生時に原因を特定するために検索される.その際に,プリフェッチを行うと検索結果の表示が早くなる.しかし,全てのキャッシュを残しておくことはメモリの容量に限界がある.そのため,プリフェッチするログを選別する必要がある.課題は,既存の手法を適用できるが,突発的に発生するに使われるクエリのプリフェッチには対応しきれないことである.提案は,Web サイト利用者の問い合わせメールの内容からクエリを発行しプリフェッチを行う手法である.問い合わせ内容を構造化テキストに変換し,事前に用意したクエリテンプレートに適用させることでクエリを発行する.この提案を使用することで問い合わせメールが届き,原因を特定する際の検索クエリに合わせたプリフェッチを行うことができる.そのため,キャッシュヒット率を向上させることができる.基礎実験は,キャッシュがある場合とない場合のログの検索時間を測定した.EClog のログを使用してElasticsearch で50 回ずつステータスコードが400 番台のログの検索を行った.結果は,キャッシュがある場合の最頻値は,0 秒以上0.1 秒以下であった.キャッシュがない場合の最頻値は,0.7 秒より大きく0.8 秒以下であった.したがって,キャッシュがある時の方がキャッシュがない時より検索時間が短い.評価方法は,東京工科大学のプロジェクト実習に関しての問い合わせメールの内容から検索クエリを発行し,提案ソフトウェアが発行した検索クエリと比較する. ...