太陽光発電のパネル表面温度による電力量の予測精度の向上

太陽光発電の発電量は天気や時期に影響するため, 日によって発電量が異なる. 日本では1 年間の中で7 月~8 月に日射量が高くなるが, 発電効率が1~2 割ほど低下してしまう. 理由として, 太陽光パネルはパネルの表面温度が25 ℃を超えると, 表面温度が上昇するごとに電圧が低下し, 結果的に発電量が低下するためである. 本論文では, IoT デバイスを用いて天気予報の雲量と表面温度, 表面温度と発電量にどのような相関関係があるのか確率分布から求め, 向こう3 日あたりの1 時間分の発電量の期待値を天気予報の雲量1 %~75 %時から予測するシステムを提案した. その結果, 予測された発電量と実際の発電量の1 日前の平均誤差が11.6 %, 2 日前が13.7 %, 3 日前が23.3 %となった. このことから表面温度の上昇による発電量の低下を考慮することで誤差の少ない発電量予測が可能となる. ...