気温の変動に応じたデータ送信頻度の増減によるIoTデバイスの省電力化
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- ラベル: CDSL-TR-066
- 公開日: Nov. 30, 2021
- 更新日: Nov. 30, 2021
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コンセントに接続できない場所に置いているIoT デバイスは,一次電池を用いて電力供給を行い,稼働している.しかし,一次電池は再充電を行えない電池であり,電池残量がなくなった際に交換しなければならず,交換する手間が発生してしまう.その問題を解決するために本研究では,一次電池から電力供給をしているIoT デバイスの電力消費量を削減することを目的とし,IoT デバイスに取り付けられた温度センサーから取得した気温をサーバーに送信して,送信した気温をもとにそれ以降の1 時間ごとの気温を予測する.予測した気温を用いて,データの送信頻度を減らすアルゴリズムを提案する.この提案では,気温をサーバーに送信する回数を抑制すること,気温をサーバーに送信してから次に気温を測定するまでの時間をDeep Sleep モードにすることで消費電力を削減した.実験結果では,ビニールハウス内外の予測気温精度の適合率は,実測気温と比較して,ビニールハウス内では80.2%,ビニールハウス外では72.6%になった.また,提案方式を適応した場合の消費電力量とDeep Sleep モードなしでコネクションを維持続けた場合の消費電力量を比較した結果,ビニールハウス内では94.4%削減できた.ビニールハウス外では93.8%削減することができた. ...