ファイルのアクセスと更新回数にもとづく重要度の決定によるリストア時間の短縮とストレージ容量の確保
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- ラベル: CDSL-TR-175
- 公開日: Jan. 15, 2024
- 更新日: Jan. 15, 2024
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人的ミスによりデータを損失してしまう企業がある.これにより,ダウンタイムが発生してしまう場合がある.課題は圧縮データにより,復旧させたいデータのリストア時間が遅れ,許容ダウンタイム内にデータ復旧が終了しないことである.本稿の提案手法ではファイルのアクセス回数と更新回数を取得し,これらを用いてフォルダに重要度をつけている.この重要度が低いものから圧縮していき,重要度が高いものは圧縮せずにバックアップを行う.これにより,災害発生時に重要度が高いデータのリストア時間を短縮する.本稿の提案を用いて,実験データの重要度を計測し,アクセス・更新頻度が高くなるにつれて,重要度も高くなるという結果が得られた.アクセス・更新回数がともに高頻度の重要度は42,両方の回数が低頻度のファイルの重要度は1 となった.この時のアクセス・更新回数の高頻度とは15~20 の回数,低頻度とは0~3 回の回数を意味する.実験に用いたファイルの種類はIIJ のファイルサーバの約半数を占めていた,PDF,pptx 形式のPowerPoint ファイルを取り扱った.これにより災害発生時,ユーザは行っているプロジェクトデータを非圧縮により,リストア時間を短縮することが出来る. ...