ファイル受信の検知を用いたバックアップの中断によるファイル送信時間の増加の抑制

ファイルサーバがユーザからのファイル受信と同時にバックアップサーバへのバックアップを行う場合,ハードディスクが書き込み速度の上限に達する.ここでの課題は,ユーザのファイル送信時間が増加することである.本研究の提案手法では,ファイルサーバへのファイル受信を検知しバックアップを一時的に中断させることで,ハードディスクが書き込み上限に達することを抑制する.評価として,提案手法を用いずにバックアップしたものと,提案手法によるバックアップとのファイル送信が完了するまでの時間を比較する.結果として,10GB の動画ファイルにおいて,提案手法を用いない場合と比較して,提案手法を用いたファイル送信時間は24 秒減少した.ファイル送信時間の増加を抑制できたことから,提案手法によるサーバの書き込み速度の低下の抑制が期待できる. ...