RSSIにもとづく送信出力の変更によるIoTデバイスの省電力化

マルチホップ通信は農業,医療,産業,交通の分野でモニタリングや監視に活用されている.環境よって,中継するIoT デバイス間の距離は均一になるとは限らない.加えて,IoT デバイスに安定した電源供給もできるとは限らない.課題は,ノード間の通信において必要以上の電力を使用してデータを送信する点にある.本提案では,IoT デバイスの送信出力を変動させ省電力化を行う.基礎実験として,IoTデバイスの送信出力ごとの通信可能な距離やパケットロス率を調べるためにノード間の距離を離して通信をする実験を行った.結果としては-90[dBm] 以上ならばIoT デバイスは安定して通信が行えることが分かった.評価実験ではノード間の距離を50[m],100[m] の順に離し,送信出力を最大にして通信をする場合と送信出力を変更して通信する場合を比較した.その結果,ノード間の距離が50[m] の場合,送信出力を変更し通信したことで消費電力を約4.76[mW] 削減することができた.ノード間の距離が100[m] の場合,送信出力を変更し消費電力を約0.23[mW] 削減することができた. ...