温室において天窓の開閉と温度の対応関係に基づいた省電力な制御手法

季節を問わず安定した環境を提供できるビニールハウスは, 必ずしも一定のビニールハウス内の環境, 例えば温度と湿度を確保することができない. 植物自体の新陳代謝はもちろん, 外部の太陽光による昇温が温室の内部環境に影響を与える. そのため, 複数のアクチュエータを使用して, 一定の生態環境を維持するIoT システムで, 温室内の環境指標を監視する必要がある. ただし, 現在の温室IoT システムのほとんどは, 複雑な通信プロセスを備えており, 多対多の関係を意識せずに省電力なソリューションが提供できない問題がよくある. この問題を解決するために, IoT デバイス側がアクチュエータと環境指数による多対多の関係を考慮し, 省電力となる温度制御を行う方法を提案する. 今後は, 実際にゴーヤ苗を植えたビニールハウス内と外でそれぞれ温湿度とCO2 濃度を監視し, 必要に応じて天窓を開閉することで室内の温度を苗の適正生育温度に保つことができるかを実験する. そして, アクチュエータと環境指数が1 対1 で制御される従来の方法と比較し, 消費電力をどれだけ削減できたかを評価する. ...