ファイル送信の検知に基づく重複排除を行うサーバの切り替えによるファイル転送時間の増加の抑制

バックアップをする前に重複排除を実行するプリ・プロセス方式では,重複ファイルの数の送信時間分だけバックアップ時間を短縮することができる.しかし,重複排除を実行している際にユーザからファイルの送信があると,I/O が競合して処理を待つ時間が発生する.ここでの課題は,I/O が競合して処理を待つ時間が発生することによるユーザからファイルサーバへのファイル送信時間の増加である.本稿の提案手法では,重複排除の位置をファイルサーバとバックアップサーバで切り替えることで,I/O の競合による処理の待ち時間を抑制する.評価として,提案手法を用いた際と用いていない際のユーザからファイルサーバへのファイル送信時間を比較する.結果として,10GB の動画ファイルにおいて,ファイル送信時間が29%減少した. ...