ログファイル内でのステータスコード500番台の有無にもとづく非圧縮によるシステム障害の検索時間の短縮
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- ラベル: CDSL-TR-174
- 公開日: Jan. 15, 2024
- 更新日: Jan. 15, 2024
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Web サイトでは,アクセス情報やシステムの実行情報がログという形式で記録されており,ログはシステム稼働状況の確認や障害発生時の対処に用いられるデータである.そのため出来る限り残しておく必要があり,圧縮して保存することにより容量の削減が出来る.しかし圧縮して保存すると,圧縮せずに保存しているログに比べて検索時間が長くなる.課題はログを圧縮または非圧縮で保存する際の基準をどのように決定するかである.システム障害の発生原因に関するログのみを非圧縮で保存することにより,検索時間の短縮と容量の確保が可能である.本稿では,ログのテキストに記述されているステータスコードの500 番台を基準として500 番台が含まれている場合は非圧縮ファイルとして保存し,ステータスコードの500 番台が含まれていない場合は圧縮して別のストレージに保存する.それによりシステム管理者がログを確認するとき対象のファイルのみが非圧縮ファイルとして保存されているためすべてのログを検索するより検索時間が短縮する.結果,1998 年のサッカーワールドカップの予約Web サイトのログを対象とし100 回の平均を計測したとき,提案前の検索時間の平均が約966.26 秒かかり,提案後の検索時間の平均が約0.59 秒かかることとなり,提案を用いたときシステム管理者が検索するときの時間を965.67 秒短縮することが出来た. ...