異なるコンテナにおける同一ライブラリのファイルサイズ比較による完備率の算出

コンテナに割り当てられたCPU とメモリ容量は他のコンテナで使用できず, 非効率なノードの追加が行われることがある. そのため既存の手法としてコンテナで実行しているアプリケーションを異なるコンテナにコピーする. 1 つのコンテナで複数のアプリケーションを実行し, 余剰したCPU とメモリ容量を活用する手法がある. しかし, この手法ではPython のアプリケーションを異なるコンテナで実行するため, 依存するライブラリがインストールされているか判断できないことが課題となる. 本研究では完備率という異なるコンテナでアプリケーションを実行するためのライブラリが, どの程度インストールされているか判断する指標を提案する. 完備率は異なるコンテナで実行したいアプリケーションに依存したライブラリを取得する. 取得したライブラリのファイルサイズが何%コピー先のコンテナに含まれているかを算出した値である. 実験はアプリケーションの実行に必要なライブラリのインストール時間と算出した完備率を比較し評価を行う. 実験結果は完備率とインストール時間に約-0.94 という高い相関関係を示すことができた. そのため完備率は異なるコンテナのアプリケーションを実行する際, 必要なライブラリのインストール時間の指標として使用することができる. ...