リバースプロキシサーバにおけるメモリと応答時間のパレート最適によるkeepalive timeoutの設定

リバースプロキシサーバの手動によるパラメータ調整は,管理者の経験に依存している.WEB サーバのキープアライブ時間を設定する際に,リクエストに対する応答時間やスループットが低下することがある.本論文では,NGINX でのkeepalive timeout の値を自動設定することを提案する.keepalive timoutの値が変化するとサーバのメモリの使用量やサーバからの応答時間が変化する.そこで,負荷試験を行いメモリの使用量とサーバからの応答時間を計測してkeepalive timeout の値をパレート最適によって算出する.負荷試験では,Locust を用いてNGINX に負荷をかけた.その際に毎秒1 ユーザ増やし最大10ユーザまで増やす設定にした.その結果リクエスト数は,毎秒3000 以上3600 未満のリクエストを行った.評価として,NGINX の設定ファイルに入っていたデフォルトの値と算出した値について比較する.keepalive timeout を自動設定する実験を行った結果,keepalive timeout の値は,70 となり,サーバからの応答時間は0.04ms が短くなった.メモリの使用量は30KiB 減らすこととなった. ...