無線LANのマルチホップネットワークにおける送受信のタイミングの一致によるIoTデバイスの省電力化

無線LAN のマルチホップネットワークにおけるIoT デバイスはバッテリ交換頻度の削減や長期的な監視のために省電力化が求められている.センサデータはIoT デバイスを中継してサーバに送信される.課題は,中継するIoT デバイスが中継機能を停止できないことによって消費電力が削減できないことである.中継機能を停止できない理由はIoT デバイスによってサーバまでのホップ数が異なり,受信するタイミングが一致しないためである.提案手法として,IoT デバイスのサーバまでのホップ数と中継するときの処理時間及び通信時間からセンサデータを送受信するタイミングをサーバで決定し,中継機能の起動時間を減らす.送受信するタイミングは,タイムアウト時刻までに送信されたセンサデータを全て受信し,次のホップ先が同一のIoT デバイス全てが送信可能な状態になるような時間とする.実験ではESP32 を6 台使用し,屋外でセンサデータを送信する実験を行う.評価ではIoT デバイスの消費電力と稼働時間について,中継機能を常に起動する手法と提案手法を比較する. ...