歩く動作と落とし物が落下する動作の加速度センサーの計測値の差分を利用した落とし物の早期検知
- 著者:
- ラベル: CDSL-TR-186
- 公開日: Jan. 18, 2024
- 更新日: Jan. 18, 2024
- ダウンロード数: 0
日常生活で落とし物をすることがある.落とし物をすることによって盗難や紛失の可能性がある.そのため,落とし物は速やかに所有者に知らせる必要がある.落とし物の検知にはスマートタグが使用される.スマートタグとは,BLE(Bluetooth Low Energy) を活用し,スマートフォンと接続することで貴重品などの紛失を防止する製品のことである.しかし,BLE を使用すると接続が切れた時に落とし物と判断するため,早期検知には向いていない.課題はBLE による検知だと早期発見が出来ないことである.提案では腰に装着されている加速度センサーのY 軸のデータと所有物に装着されている加速度センサーのZ軸のデータの差分で落とし物と判定する.基礎実験では落とし物と判定するための基準値となる差分を算出した.腰と落とし物に装着された加速度センサーのデータの差分を10 回算出し,その平均値を基準値と設定した.評価では落とし物を検知した時に,所有物を落下させる実験者から落とし物までの距離である検知距離を本提案とスマートタグとで比較する.実験では本提案の検知距離を10 回測り,その平均値は1.928m であった.本提案を用いた場合,検知距離は1.928m であった.これはスマートタグを用いた場合の検知距離である20m よりも18.072m 短くなり,より速やかに所有者に落とし物を知らせることが可能である. ...