業務開始時刻に基づくディスク読み書き量の制限によるバックアップとユーザのファイル転送時間の両立
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- ラベル: CDSL-TR-113
- 公開日: Nov. 24, 2022
- 更新日: Nov. 24, 2022
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映像制作会社ではユーザである社員がファイルサーバに動画ファイルを転送し,ファイルサーバがバックアップサーバに100GB の業務データを転送する事例がある.課題は,ユーザがファイル転送をする際にバックアップが行われていると,ファイルサーバのハードディスク(以下ディスク) が毎秒読み書きができる量に対してプロセスが使用している読み書きができる量の割合(以下帯域幅の使用率) が100%となり,ユーザのファイル転送時間がバックアップをしていない場合と比較して増加することである.本提案では,ユーザのファイル転送時間の増加を抑制するため,企業の業務開始時刻に基づきネットワークの帯域幅に上限を設け,ディスクの帯域幅の使用を抑制する.評価では,100GB の動画ファイルをユーザからファイルサーバ及びファイルサーバからバックアップサーバへ転送し,提案方式を用いない場合と用いる場合の,バックアップ中のユーザのファイル転送時間を比較する.結果,バックアップを73 分7 秒後に完了させなければいけない場合,バックアップは44 分1 秒で完了し,ユーザのファイル転送時間の増加を4.5%抑制した. ...