Zipf法則にもとづくWordPressの対象コンテンツの限定化による移行前後の確認作業時間の短縮

WordPress をDocker やKubernetes といったコンテナ環境に移行することは, クラウドやOS 環境下に関係なくシステムを継続的に運用していく上で重要である. 課題は, WordPress サイトを移行後, 確認を行うための対象が全数であると時間がかかってしまうことである. この課題を解決するために, 移行後WordPress のページ確認対象がZipf 分布の際に, 上位10%のコンテンツを自動化し, 確認作業を実施した.実験では東京工科大学クラウド・分散システム研究室のWordPress として動作しているブログサイトを対象に行い, 評価は全数検索と抽出検索をそれぞれ10 回実験し, 確認時間の比較を行った. 結果として, 提案ソフトウェアと全探索の作業時間を比較すると, 提案ソフトウェアでは約2.82 秒であり, 全数検索では約14.01 秒となり約11.19 秒短縮することができた. また, 実装ソフトウェアを動作させるとページの存在有無について確認でき, 移行失敗の判断を行えた. この提案によって移行完了時のシステム管理者の確認における負担を軽減するものとなっている. ...