ファイルの更新回数に基づいたファイルのコピー順の変更によるDockerfileのビルド時間の短縮
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- ラベル: CDSL-TR-134
- 公開日: Jan. 17, 2023
- 更新日: Jan. 17, 2023
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Dockerfile を用いたビルドは,前回ビルドと比較して変更のあるステップまでキャッシュを利用してビルドが行われる.ビルド時に一度のステップで複数のファイルをコピーする記述をすると,その中の1ファイルを編集しただけで該当ステップでコピーする全ファイルのキャッシュが破棄される.そのため,1つのステップでコピーする際にファイルの更新がある場合,更新があるファイルのみステップを分けてコピーする場合と比較して,ビルド時間が長くなるという課題がある.この課題を解決するため,既にユーザによって記述されたDockerfile に対し,ファイルの更新回数に基づいてファイルのコピー順を修正するソフトウェアの作成を行った.一括でコピーを行う記述がされていた場合,1 回程度しか更新されていないファイルを先にコピーする修正を加えることで,キャッシュの使用率を向上させるのが目的である.本研究の提案に対し実験を行った結果,修正前からキャッシュの使用率は平均4.13%向上した. ...