自律航法に基づく省電力な測位と歩行時補正による精度の改善の実測結果
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- ラベル: CDSL-TR-112
- 公開日: Nov. 21, 2022
- 更新日: Nov. 21, 2022
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GPS による長期的な通信は小型化されたIoT デバイスのバッテリに対し,消費電力が高いという課題がある.また,課題に対し加速度,ジャイロスコープ,地磁気から構成される9 軸センサを用い位置測位を行う自律航法が提案されるが,測位精度が低いという課題がある.田中風助らの研究ではGPS の測位精度に対し,自律航法を用いた測位では2.4 倍もの測位誤差となった.そのため本研究では,自律航法の測位精度の向上とGPS 測位の消費電力に対し省電力な測位を行う.本研究では歩行停止時におけるGPS の取得回数を1 回にすること,ジャイロセンサを用い腕の振りを検知することによる歩数の検出,また最近傍探索を用いた歩行ルートの補正を提案した.本研究結果を田中風助らの研究による測位とGPSのみの測位を行った場合とで消費電力,また測位精度を比較する.その結果GPS の取得回数を最低1 回とし,消費電力の削減を可能にした.また測位精度では,GPS の平均誤差4.7[m],田中風助らの研究の提案手法の平均誤差26.5[m]の測位精度に対し,本研究における提案手法の平均誤差3.75[m]であり,それぞれ25.3%,606.7%の精度の向上を示す結果となった. ...