複数の授業でMACアドレスと出席者が重複した時間による端末所有者の特定

出席管理は教育機関において重要なプロセスである.紙やファイルベースでこれを行うと人為的ミスが発生しやすくなってしまう.よってこのプロセスを自動化する必要がある.課題はDHCP サーバでは,IP アドレスを割り当てた端末所有者を特定することができない点である.本稿では授業開始時刻前に割り当てられたIP アドレスを持つ端末のMAC アドレスと,授業に出席している学生の名前をそれぞれ授業ごとにリストとして保持し,複数の授業で共通のMAC アドレスと学生の名前があるかを比較することで端末所有者を特定することを提案する.基礎実験ではCDSL 内の実際の入退室を目視で記録し,これとDDNS・DHCP ログとの照らし合わせを行った.その結果,複数人同時の入退室があることから,1 日だけでは個人の特定を行うことが出来ないことが分かった.評価は実際に確認した個人の端末のMAC アドレスと本稿の提案を用いて特定したMAC アドレスの正答率と,学生全員を特定できるまでにかかった時間を算出する. ...