マルチホップネットワークにおけるリンクごとの送受信の同期によるIoTデバイスの省電力化
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- ラベル: CDSL-TR-185
- 公開日: Jan. 18, 2024
- 更新日: Jan. 18, 2024
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スマートパーキングにおいて車両を検出するために,バッテリで動作するIoT デバイスがToF センサの距離データをサーバに送信する.サーバに届かない距離データは近傍のIoT デバイスを中継して送信する.課題は,中継するIoT デバイスは距離データの受信タイミングを予測できないため,ネットワーク機能を動作し続ける必要があり電力を浪費することである.提案方式はマルチホップネットワークのリンクごとに送受信のタイミングを同期し,中継するIoT デバイスの限られた受信時間の中で距離データを送信するスケジューリング手法である.実験として4 台のESP32 を使用してマルチホップネットワークを構築し,10 秒に1 つの頻度で16bytes のデータをサーバに送信した.実験は次の2 種類の環境で行った.実験1 は周囲に遮蔽物が少なく,15m × 16.4m の長方形の四隅に配置する理想的な環境であり,実験2 は22.6m × 54.5m の駐車場の四隅に配置しユースケースシナリオに近い環境である.評価としてネットワーク機能の動作時間から消費電力を換算し,常にネットワーク機能を動作させる場合と比較した結果,実験1 において約86%削減され,実験2 において約81%削減されることがわかった. ...