マルチキャストにおけるパケットロスしたシーケンス番号の送信の待機時間をもちいたユニキャストでの再送信による再送時間の削減
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- ラベル: CDSL-TR-221
- 公開日: Dec. 24, 2024
- 更新日: Dec. 24, 2024
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IoT 機器のファームウェアアップデートはゼロデイ攻撃を例とするサイバー攻撃よりも早くアップデートを行わなければならない. 多数のIoT 機器のファームウェアアップデートに,マルチキャストを使用することで,更新にかかる時間が短くなる.マルチキャストで送信を行うと人や壁といった障害物でパケットロスすることがあり,再送信をしなければならない.課題は,マルチキャストの送信によって生じたパケットロスの再送信が送信時間の増加になることである.提案は,クライアントからサーバにパケットロスしたシーケンス番号をユニキャストで送信していない時間を利用し,サーバからクライアントにユニキャストで再送信する方法を定めた.評価実験はファームウェアに見立てた100KB のファイルを送信した後にマルチキャストのみで再送信した時と提案方式を使用した時の2 種類を比較した.この操作を各10回行った.またクライアントのESP32 は3 台を使用する.評価はパケットを送信した後にマルチキャストのみで再送信した時と提案方式を使用した時の伝送時間を比較した.結果として,提案方式を使用した時の伝送時間はパケットを送信をした後に,マルチキャストのみで再送信した時と比べて平均して約123秒から約92 秒の約31 秒減少し,約25.22%の減少率であった. ...