レジスタの値からセンサーの種類を識別することによるセットアップ時間の短縮
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- ラベル: CDSL-TR-228
- 公開日: Jan. 09, 2025
- 更新日: Jan. 09, 2025
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IoT 機器はマイクロコントローラ(MCU) とセンサーから構成されている.MCU にセンサーからセンサーデータを取得するためのプログラムを実装,実行することでセンサーデータを取得することができる.このときセンサーの種類に応じて,そのセンサーに対応したプログラムをエンジニアが準備,実装する必要がある.これにより,新規のIoT 機器を導入する際に,センサーデータの取得に時間がかかることが課題になる.この課題に対し,本稿ではI2C アドレスとID からセンサーを識別し,対応するプログラムファイルをMCU に送信するシステムを提案する.この提案では使用するセンサーの名前とセンサーの識別に必要な情報を保存するデータベース(DB) を作成する.そしてセンサーからI2C アドレスと全てのレジスタの値を取得しDB を検索する.検索の結果,一致するセンサーが確認された場合,対応するプログラムファイルをMCU に送信する.評価実験では,提案使用時と不使用時のセンサーデータの取得までの所要時間を測定し,比較することで評価した.実験は東京工科大学の学生3 人を対象に実験した.1 人目は,提案の不使用時と使用時でセットアップ時間を約63%削減できた.2 人目は提案の不使用時と使用時でセットアップ時間を約87%削減できた.3 人目は,提案の不使用時と使用時でセットアップ時間を約82%削減できた. ...