TCPを用いたパケット再送を組み合わせた複数のIoTデバイスに対するマルチキャストによるファイル送信
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- ラベル: CDSL-TR-129
- 公開日: Jan. 16, 2023
- 更新日: Jan. 16, 2023
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通常,複数台のIoT デバイスに対するファイル送信は,PC とIoT デバイスをシリアルポートで接続し,一台ずつファイル送信を行う.しかしながら一台ずつ接続し,ファイル送信を行うとシリアルケーブルを繋ぎなおす処理に時間を費やしてしまう.したがって本稿では,UDP マルチキャストを用いた複数台のIoT デバイスに対するファイルの一斉送信を提案する.また,UDP のパケットロスによりファイル送信が失敗したIoT デバイスにはロスした特定のパケットを再送信する.再送信の際には,確実にパケットを届けるためTCP を用いることとする.評価として,本稿での提案とTCP シリアル送信のみの方法とで送信完了時間の比較を行った.実験は100KiB と500KiB のファイルサイズで場合分けを行い,その結果,受信機5 台の場合において,TCP シリアル送信のみの方法が本提案より,100KiB では2.85 秒,500KiBでは4.72 秒早いという結果となった.しかしながら本提案は台数の増加に関わらず,送信完了時間がほぼ一定だったため,受信機の台数とファイルサイズが増加するにつれ,本提案の方が早い送信が行えると予測される. ...